そして、そんな会話をした2日後に人生で最低、
最悪の出来事が起きてしまったの!

その日は日曜日で、おだやかな朝だったの。
目覚めて、バイトに行き身支度をしようと思ったときに、
いきなり、玄関のドアが開いて知らない男の人が入ってきた。

でも、よく見たら何処かであったような気もするような、しないような・・・。
こんな事を考えいたら、その人は近づいて来て
「久しぶりだな」
と言った。

何と無く聞いたことのある声。
でも、思い出せなくて
「あの、どちら様ですか?」
と言った。
すると
「俺は、お前の父の友人で、社長をやっている杉村だ」
「す、杉村おじさんだったんですか!?」
「そうだ」
「お久しぶりです。元気にしていましたか?」
「ああ、久しぶりに顔が見れてよかったよ」
といって、カバンの中の書類をあさり出した。

しばらくすると、
とてもかしこまった顔で、
「お前に借金を返済してもらうために来た」
と低い声で告げた。
私は話の内容がよく分からなかった。
自分が借金をした覚えがなかったから。
しばらく頭の思考回路をフル回転させて、
思い出そうとした。

すると、
「お前の父の借金だよ」
「・・・っ!」
思わず絶句した。思考回路がちゃんと回り出したのが30秒後の事だった。
「これが、その請求書だ」
と言って見せてくれた。

そこには、父が亡くなった場合は娘の私が代わりに払うと書いてある。
書類のサインが書いてある部分を見ると、
父のサインがあった。
どう見ても父の字で、私はびっくりして、
何がどうなっているのかわからなくなっていた。
そして、借金の金額を見ようとした時
「そういや、借金は5億だったな」
「ご、5億円ーーーーー⁉︎」
「そうだ。あと、2年の間に返済してもらうぜ」
「そ、そんな・・・」

この時に私は、
あぁ、この事をこの世の終わりだって言うんだろうなって思った。
もちろん、私のバイトでは追いつかないし、貯金だってない。
当然、2年で払える額ではない。
落ち着かない私をよそに、おじさんは
「じゃあな」
と言って帰ってしまった。

まだ、現実を受け止めきれなくて、
どうしていいか分からなくてずっと悩み続けていたら、
夜になっていた。