あなたの孤独に気づくまで

5月の校庭は気持ちのいい風が吹いている。胸まである私の髪がなびく。

ポニーテールにしている恵の髪もなびいている。

「美樹の中では私は元気で悩み0な女の子かもしれないけど、実は違うんだ。」

私は恵を見る。恵は遠くにある既に花はもう散ってしまった桜の木に視線を合わせて続けた。

「毎日が壊れそうで。でも壊れないように笑ってる。…あんなに綺麗だった桜もいつかは散るよね?」


「いつかは私も散る。その時、この人にそばにいて欲しい。そう思って美樹にはなしかけたの。」