「好き」 ドアに手を掛けた優に向かって思いきり叫ぶ。 驚いて手を止めた優にもう一度告げる。 「優のことが好きなの」 だが優は、私の方へ振り返ることなく部室から出ていった。 私の一斉一大の告白は、こうして呆気なく終わりを告げたのだ。 私の泣き声だけが静かな部室に響き渡った。