「私…。優の写真が好きだよ」 優に視線を向けて微笑んだ。 「……ッ…」 そんな優の瞳は、居場所をなくした子供みたいに揺れていた。 思わず優の頬に手を伸ばすと、その腕をやんわりと掴まれる。 「あっ、ごめん…」 掴まれた腕を咄嗟に引っ込めようとした私に優の手がそれを阻止した。 暫くの間、見つめ合い。お互いの視線が交差する。 二人だけのその静かな空間は、時が止まったように感じた。