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8月初夏。


「042便、日本行き間もなく…」

空港内で綺麗な女性の声のアナウンスが流れる。



ちょっと海外に用があった俺は、今から日本へ帰るところ。


詳しい理由はともかく、俺のハニーと息子は元気にしているだろうか…




「会いたい…会いたい…会いたい…」





ゴンッ

「いてッ」


「ったく、ブツブツうるせーぞ!!この、ボンクラ!!」


頭に拳骨したこの先輩は、日田 相馬(ヒタ ソウマ)先輩。


チームの中で一番信頼できる人であり、いつも俺を叱ってばかりだけど、一番面倒を見てくれる良い人。

ちなみに、口が悪いところは相馬先輩の悪いところ。