私は昔から体が弱かった。

その上、交通事故で大きな怪我をして、

ある病院に運ばれて、
1ヶ月眠っていたらしい。

その病院が、山本さんのいる病院だ。

山本さんは、私が眠りから覚めた時、
優しく声をかけてくれた。

「気がついた?美香ちゃん、
あなたは交通事故にあって…
頭に大きな怪我をしたの。

それでずっと、寝ていたのよ。
痛くない?」

頭を触ると、包帯が巻かれていた。

「ううん…そんなに痛くないです」

「よかった。」

山本さんは両親のように、優しく微笑んでくれた。