「な、何? 永遠ちゃん」 「ふふっ。柏木先輩、可愛いです」 「もう! 大人をからかわないの!」 そう言いながらも、少し紅潮した頬に手で風を送る先輩を見ていると、いつもの数倍先輩がキラキラしているような気がして。 「良いなぁ……――」 自然と零れたのは、そんな言葉だった。 「……永遠ちゃんは、」 好きな人、いるの? って。 先輩に聞かれた瞬間。 私の脳裏に浮かぶのは、ただ一人。