『失礼します…』


視聴覚室の部屋をノックして入る…



その瞬間、私は凍りついた。



育がいた…



『育……』




「おう…お前も今から受けるの?」




『うん…』



私は育から目を反らし、だいぶ離れた所に座った。



育が溜め息を吐きながら私の方へ体を向ける…




「お前さぁ…な…」




育が話し始めた時に先生が入って来た。




「後で話す…」




育が小声で言った。



私はどうしたらいいのか解らなくて…ずっと俯いていた…