好きになった人は…双子の兄でした。【完結】

どのくらい時間が経ったのだろう…



私は布団に潜っていたので、汗と涙でぐちゃぐちゃになっていた。



――とその時、育が帰って来た。



ギシギシ―――



階段を登ってくる音がした。



そして私の部屋の前で止まる…



「由奈、由奈…」



私は再び布団を深く被った。


「寝てるのか…?」



育は滅多に私の部屋には入って来ない。



諦めたのか…育の部屋がバタンと閉まった音がした。