好きになった人は…双子の兄でした。【完結】

先生らしき人の声が聞こえて、私の中に冷たい金具が入る…



『力抜いて―軽く深呼吸ね』



声の感じから5,60代のおじさんだろうと思った…




私は、痛さと恥ずかしさで身体が縮まる…




『えーっと今、8から9週目に入るとこですね、おめでとう』




8から9週目…?



『…それは何ヶ月なんですか…?』



私は恐る恐る尋ねる。



『3ヶ月だね。ご家族にはご相談はされたの?』



先生がニコニコして聞いてきた…



先生は驚かないのかな…



私まだ17歳なのに…



『…まだ言ってません…』


私は小さく答える…



『先日も16歳の女の子が出産してね…最近の子は産む歳も早いしね…でも若い子はいいよ。なんて言ったってパワーがあるっ』



聞いても居ないのに、ペラペラ喋る先生だなと思った…