私達は母の車に乗り込む…


私は助手席。



育は後ろで窓から景色を眺めていた。



『…お母さん…ごめんね…』



『……』



お母さんは前を見て何も話さない…



『…お母さん…?』



『…駄目よ……貴方達…』


信号待ちで止まる…



……



私と育は驚いて何も言えない…



『…駄目よ……貴方達…本物の…本物の兄弟なのよっ!』



狂気じみた声で母が叫んだ。



『…駄目よっ!こんな事は許されないの!』