好きになった人は…双子の兄でした。【完結】

「…ごめん…仁美…俺行かなきゃ…」



仁美が俺の腕を余計に力強く握る…



「……ごめん…」



そう言って俺は仁美の手を振りほどいた。



『ちょっ…待てよっ!』



和也が俺の肩を掴んだがそれも振り切って俺は走った。



何処だ……



由奈……



「由奈!由奈!」



俺は由奈の名前を呼びながら走った。



呆然と立ち尽くす仁美と和也を置いて…