好きになった人は…双子の兄でした。【完結】

育って凄いな…



私が少しでも困ったら育が助けてくれるんだもん…



私は育にしてもらうばかりで何か役に経った事あるかな…



そんな事を思いながら二人で育が場所取りした所に向かう。



『あっ…』



その場所には既に仁美が座っていて、悲しそうな顔で私達二人を見つめていた。



『育は……』



仁美が何かを呟いた。



『育は…由奈の事になればすぐに気がつくんだね…』


「………」



『………』



『…っ私だって…焼きそば買って、皆の分のお茶も買って…両手いっぱいで…育が来てくれないかな…って待ってた…』



仁美がポツリポツリと呟く…



「…ごめん……」



育が謝る…



「…ごめん……」

「…ごめん……」



育の言葉が私の心に突き刺さる。