「そうだ。勝手に入ってくんじゃねェ」


一歩前に出た、将人。


……あれ以来将人とは、業務的な会話以外しなくなっている。



「……冷たいの。
 いいでしょ、お客さんとして受け入れてよ」


どこかすました感じで受け答えする。


シューズの色からして、私たちと同学年だ。




「あたしは、あなた達に文句がつけたいだけだから」




ちょっと冷たい笑顔を浮かべたまま、ゆっくりとそう言った。


「文句……!?」


深樹斗が小さく呟くと、彼女は笑顔で頷いた。


言葉と表情のギャップが、恐怖をそそる。