「あ、友心ー♪」

明るい声がした。

「おぉ、雪じゃん。」

声のした方をみると、反対の歩道から手をぶんぶんふっている同い年くらいの女の子がいる。

それに合わせて友心も手を振ってあっちの方へ行こうとしている。

「っ…」

私はなんとも言えない衝動に駆られ、友心の服をつかむ。

「ん?なんだよ、嬉喜。」

はっと気づき、パッと手をはなす。

「ご、ごめん…。」

「?変なの。」

そういいながら車道に出る友心。

すると、あっちにいた女の子が私が行くーといいながらこっちに来ていた。




その時、女の子は車道の真ん中に、友心は車道の白線を少し超えた所にいた。