窓を開け、お世辞にも爽やかとは言えないぬるい風が頬に当たる。

そこから見える景色はやはり、いつもと一緒だった。

「何かいいことないかなぁ…」

それが最近の私の口癖になっていた。



窓の縁に手をつきながら、身を乗り出す。

空を飛ぶ鳥のように空を飛べたらどんなに心地よいだろうか。