玄関を出てすぐのところには、一面に広がる海や雲。

精いっぱいに息を吸い込み、思いっきり息を吐く。

「きれいな海ー! 彼氏と行きたいなー♪」

背伸びをしながらそう言うが無反応。

不思議に後ろを振り返ると友心と友希の二人が顔を見合わせている。

「え、どうしたの?」

と言いながら二人に近づく。

すると二人は返事に困ったかのように目を泳がせる。

「え、何? 早く教えなさいよ!」

嬉喜の強い口調に負けたのか、渋々と友心が口を開く。