「お待たせー!」 元気よく言った。 ……つもりだった。 「なんか…元気ない?嬉喜………。」 首を傾げながら友希がたずねる。 「確かに。」 そう言いながら私に近づく友心。 「のぇ?!」 私の変な叫び声を無視して、友心がぐっと距離を縮める。 友心の瞳と私の瞳が交差する最中。 私の目は怪しく泳ぎ、額には大きな粒が浮かぶ。 「嬉喜。」 あわてふためく私に渇をいれるかのようにいい放つ。