愛の言葉は囁かない




「えっと…」



少し怖い顔をする裕貴くんに、その通りの私は少し言葉につまって。


それを見た裕貴くんがため息をつく。



「夏バテになるぞ結愛」


「だって…」



いくら涼しい部屋にいても、お腹すいても、温かいご飯とか食べる気になれなくて…




「俺が昼飯作る」


「え…」


「ちゃんと食えよ。
受験は体力勝負だぞ」




そう言って私を追い越して、裕貴くんはキッチンへと向かった。