「おめでとう裕貴くん。 また、離れちゃうね」 「ありがとう。 そうだな…少し、寂しいね」 「少しだけ?」 私が少しムウッとすると 「だって家近いし。 送り迎えして、いつでも会えて。 ずっと一緒にいるんだから、何も変わらないだろ?」 クスッと笑って、裕貴くんは頭を撫でた。 それだけで嬉しくなる私は、なんて単純なんだろうと自分でも思う。