愛の言葉は囁かない





「ねぇ、ゆう兄ちゃん」





あのね、私ね。



今、振り返ってみたんだけど
私、ゆう兄ちゃんの隣ではいつも笑っていられたんだ。



事故のこと


足のこと


周りの声



何にも気にせず


何にも気にならず




全てから目をそらせるくらい、幸せだったんだ。





それには、ゆう兄ちゃんの気持ちも含まれていて…―