走って走って 公園の小さい門をくぐって道路に出て 信号のない十字路に飛び出して…― 「あぶない!!」 ゆう兄ちゃんの大きな声が、聞こえた。 私のすぐ隣には、車。 私は動かなかった。動けなかった。 車が、ゆっくりゆっくり走ってくるように見えて…― 「結愛!!」 一瞬で、体に激痛がはしった。