俺たちが向かったのは、社会科室だった 校舎の隅のほうにあり、授業がない限り誰も来ない場所にある 「ごめん、いきなり……」 牧野にしては珍しく、しゃべり方に元気がない 「大丈夫だけど……なんか悩み事?」 「…………田中さ、悠里のことどう思ってる?」 悠里…… 牧野は確かにそういった。 誰も話しかけることのない平山を名前で呼んでいた そして、突然牧野はその場に泣き崩れた 「……あたしもう頼れる人がいないの……っ。お願い……田中…っ」 「悠里を……助けて……っ」