「…樹くん。」

遥を見て俺は呆然とした。


遥も俺を見て目を見開いている。



そう、お互い高校生になって

制服を見るのが初めてだった。


「へぇ、似合うじゃん。」


「樹くんこそ。すごく似合ってるよ。」


しばらくお互い見合っていたが

次第におかしく思って笑いあった。



高校生になってもいつも通り。

変わらない。




2人の間では変わらないつもりだった。



でも、その日はやってきてしまうんだ。





ある日突然、いつもの緋ノ宮神社で…。