夢を見た。


セピア色の夢を見た。


俺の視点は何故かとても低かった。



着物を着た大人たちが

慌ただしく動いている。


「坊や、邪魔だよ。」


「あの子を見んかったかね。」


「坊やも突っ立ってないで

探しておくんなまし。」


誰かを探してるらしい。


相当大事にされてる子なんだな。


なんだか蒸し暑い。

5月くらいなんだろうか。

ここにずっと居たら倒れそうだ。


慌ただしく動く大人たちをすり抜け

俺は人気のない場所に出た。


家がぽつりぽつりと立っている。


それにしても家がボロい。

でも日本家屋という感じだ。


涼しそうな場所を探して

見回して歩いていると、

奥に森が見えた。


あそこなら涼しめそうだ。


森に入って一息つく。

やっぱり涼しい。


水が流れる音がする。


どうやら奥には滝があるようだ。


滝を目指して奥へと進む。


滝へとたどり着いた俺は

滝の裏に違和感を感じた。