「花音、君人、おはよーお!」
「おはよう杏菜」
「今日もギリギリセーフっ!よかったね、初日から遅れないで」

そう言って元気良く笑うのは
私の親友の杏菜。

「私何組?」
「あたしと一緒の三組!君人は七組だよーっ!」
「え、やだ!花音と離れたくないー」
「あ、そうなんだ。また一年よろしくね杏菜っ!」
「相変わらずあんた達温度差あるよね」
「じゃあ、教室いこっか!」

こうして私は三組、君人は七組で
離れてしまったわけだけど…

「ねえねえ、君人とうまくやれてるの?大丈夫ー?」
「大丈夫だよ?」

二年三組の教室、
君人がいなくなったらそういって話しかけてくる杏菜。

「お、花音じゃん!一緒の三組だったんだ。君人は?」
「湊おはよ。七組だよ」
「とうとう離れたな、別れの危機か?」

この早口で話しかけてくるのは
私がマネージャーをしているバスケ部の副キャプテン、湊雄二。
ちなみに君人もバスケ部で湊と仲良し。

「湊こそどーなの?先輩とは」

湊は女子バスケ部のキャプテンのことが好きらしく、そうからかうと「う、うるせぇ!」と顔を真っ赤にして教室から出て行ってしまった。

今から始業式なのに(笑)

とりあえず、
二年生のクラスも楽しそうだ。