「きー…くん?」
声がうまくでない…
「いるのか?花音?」
声が届かない…
ギギギギギと音をたてて
倉庫のドアが開いた。
私は久々に外の光を浴びた感覚だ。
「かの……っ!?」
私が裸で、血がついた状態で
倉庫の地面に這いつくばるのを見て君人は衝撃を受けて立ち尽くしている。
「き、きーく…ん」
「…どうしたんだよ」
喉の奥から押し殺すような声で
君人は私に問う。
「知らない人達に…レイプされた…」
君人を想うと自然と涙が出た。
苦しかった、痛かった…
助けてほしかった…
「花音…大丈夫…じゃないよな。とりあえずこれ羽織って」
冷静に、君人はユニフォームを脱いで私に着させた。
そして、
悲しそうな切なそうな顔をして
私を抱きしめようと手をのばす。

