恋愛のやり直し方

「綾?分かったよ。行っておいで。だけど、これが最後。これ以上他の男のとこに行くの送り出せないからね」




ピシッと額を小突かれた。
でも、全然痛くない。



クルリと背を向けて伸びをした友田の背中に「ありがとう」と声をかけると、こちらをチラリとも見ずに『早く行け』と手を振った。







「ありがとう。すぐに帰ってくるから」


そのまま真っ直ぐに部屋を飛び出した。








。・*・。。・*°∴



エントランスに入ると、いつも通りコンシェルジュデスクに立つ立花さんが見えた。


あちらからも私が見えたようで、一瞬ギョッとした顔をした。
だけど、そこは一流コンシェルジュの立花さん、一瞬にして完璧な営業スマイル。





「こんにちは森嶋様。何か御用ですか?」



しっとりと落ち着いたいつもの立花さんの声。
この声は案外私を落ち着かせてくれる。