恋愛のやり直し方

そういえば、友田の家族について全く知らない。




彼の下で働くようになってから一度も家族からの電話や手紙が届いたこともなかったし、彼から家族の話が出たこともなかった。





もしかしたら、家族と上手くいってないのかもしれない。
だから、この話をこれ以上踏み込んでいいのか迷う。




すると、そんな私の様子を汲んでか友田がフッと笑いながら、グラスにワインを注ぐ。





「大丈夫。触れられたくない傷じゃないから。うちの親、考え方が偏っててね。自分たちの物差しにのらないものは徹底的に否定する人種。だから反抗してみたくなってね」




「あ、そうなんですね。でも、いきなり書いた小説が認められるなんてご両親も驚かれたんじゃないんですか」





「そうだね。色んな意味で……」





そう言ってグイッとグラスのワインを飲みほした。