「お出にならないようですが、いかがいたしますか?こちらで待たれますか?」
ボーッと窓の外を眺めていた私は、コンシェルジュに声を掛けられていた事に気付かなかった。
「あ、いえ。部屋の暗証番号を聞いてますので、部屋へ行ってみます」
未だに好奇心が見え隠れする視線に耐えられず、私は部屋へ上がる道を選択した。
数分後、後悔することになるとも知らず………
「かしこまりました。何かございましたらお声掛けください」
深々と一礼をして去っていく背中を見送って、緊張した身体が一気に緩む。
「さてと」
自然とそんな声が出てしまった。
ハハハハ……

