ふらつく身体をなんとか奮い立たせ、バスルームに入る。
キュッと蛇口を捻ると熱いお湯が出てくる。





頭からジャーっとかぶると、徐々に意識が戻ってくる感じがする。






流れて行くお湯と共に自分の中の汚れも流れ出てしまえばいいのに……





ふと目の前の鏡に映る自分の身体に、再び唖然とする。

身体中あちこちに付けられた赤黒く染まる実の証。





それは、昨日の出来事が嘘や夢ではなかったと再認識させられるには十分。
擦っても消えることのないそれにハァーっとため息が漏れる。



どこまで束縛され続けるんだろう。




そんなことを考えて、ブルッと震えた。
もしかしたら、このまま一生実に縛り続けられて生きて行かなくてはいけないのかもしれない。