恋愛のやり直し方

帰りのタクシーの中は、二人とも無言だった。
だけど、隣に座る友田はなにやら楽しげに微笑んでいたし、私はそんな友田の様子が面白くなくてムスッとしていた。





深夜の道路はガラリとしていて、あっという間に自宅前まで到着した。







スーッと停まった車
カチャリとドアが開く。




「あ……」



こんな時、なんて言ったらいいんだろう。


『楽しかったです』は、なんか微妙に違う気がする。


『また誘ってください』も、違う……







「森嶋さん、お疲れさん。今日は残業ありがとう。それから、明日は来なくていいよ。じゃあ、ゆっくり寝てね」




なかなか車から降りない理由を、言葉が見つからないからだって見透かされたみたいで、元通りになった顔が再び赤くなる。






「森嶋さん、もう遅いから早く入りなよ」


「あ……はい。今日はありがとうございました」




「いいえ。かえってごめんね。この埋め合わせは必ず」