恋愛のやり直し方

こういう記憶は、冷静になって初めて蘇ってくるものだといつか読んだ小説に書いてあったことを思い出した。



だけど、その本にはどうしたらその感触が消えるかまでは書いてなかった。






「………うぅ…」







どんなに擦っても消えない感触は、永遠に自分に纏わりつくんじゃないかとさえ思える。

涙が一滴流れると、もうその後は止めることができなかった。






漏れだす嗚咽を必死で押さえ、外にいる友田に聞こえないように手の甲を唇にあてる。






シャワーを浴びているせいで、自分がどれだけ涙を流しているのか分からないのがせめてもの救いだった。