恋愛のやり直し方

次の瞬間、身体に衝撃が走る。

それは、振り上げた手ではなく自分の頬だったと気づくまでに少し時間がかかった。


ジンワリと熱を帯びる左頬
それは、時間と共に熱くなり、まるで膨れているのでは無いかと思うほどの痛みを伴ってきた。




「だから言ったでしょ。大人しくしてないと痛い思いするって」




人を殴っておいて、まるで他人事のようにいうその男は、人間の顔をした別の生き物のように思えた。







「でも、その反抗的な態度も煽られるね」






そう言いいながら私の身体に覆いかぶさってくる。
殴られた恐怖からか、もう掬われる手段がないことを悟ったからなのか、身体のどこにも力が入らない。



それどころか、拒否する声さえ出ない。






無反応の私に男が気付きふと顔を見る。





「いいね、女の涙と怯えた顔大好き。今日は随分楽しめそうだ」




ペロリと自分の唇を舐めた後、私の首筋へと舌を這わせる。