「視えるんです」



しん、だ……?




「痛みすら、忘れたか」

「うっ……ぐ……ぅ……」




先生の手が、私の首を絞める。


……薄れゆく意識の中で見た先生は、笑っていた。

ううん、これは……先生じゃ、ない。
先生の形をした、“何か”だ。


この人は……いや、この“女”は。




「か、がみ……の……」




……あの、女だ。




私はまだ、

悪夢の中に居る。




「せん、せい……」




半沢先生に化けたソレは、グニャリと形を変え、ドロドロに溶けていく。

それでも首を絞める力は強くて、弱まることは、絶対に、ない。




「せんぱ、い……」




本田先輩




たすけて