……咄嗟に、目を逸らす。
ーー『雨宮じゃなかったら引き込まれてる』
そう、これは翔先輩が教えてくれたことだ。
安易に目を合わすのは危険……だから私は、目を逸らした。
……あれ。そういえば、翔先輩はっ……!?
それに、雨宮さんの姿もない。
残っているのは私と半沢先生、そして鏡の女だけだ。
「せ、先生っ……翔先輩はっ……?」
女を見ないよう気を付けながら、先生に問う。
「もう体に戻した。 まぁ、戻ったからってすぐに目が覚めるわけじゃねぇけどな」
「えっ……いつの間に、戻したんですか……」
「最初のを斬った時」
……うわ、全然わからなかった。
ただ斬って前へ進んでいるように見えたのに、その間に先輩を体へと戻していたなんて……。
「じゃ、じゃあ……雨宮さんは……?」
「あぁ、雨宮は……ーー」
と、先生が言い掛けた時だった。



