さっきまで何も見えなかったのに、先生が、鏡から引っ張り出した……。
この中に、先輩と雨宮さんが……!!
「いいか、南沢。 殺る時ってのは、自分のフィールドに相手を引きずり出せ。
向こうもやってることだ、躊躇するな。
迷うな。止まるな。目的の為だけに動け」
ゆっくりと歩みを進めていく半沢先生。
塊の中から数本の手が出て襲いかかってくるけれど。
先生は警棒を、まるで刀のように動かし……一気に斬っていく。
……『気』だ。
警棒に『気』が纏ってある。
ぼんやりだけど、それが見える。
持っている物は警棒でありながら、その形は鋭い刃のついた刀。
それを使って斬れば、たちまち塊の端は消えていく。
「これが、先生の力……」
子供の霊に語りかける先生とはまるで違う。
さっき言っていた通り、躊躇いは無い。
迷うことも、止まることもなく、真っ直ぐに塊を斬りけていく。
「これで、終いだ」
大きな塊を真っ二つにした先生は、振り返って私を見た。



