「視えるんです」



雨宮さんの声で先輩と先生がこちらを見て、そして、異変に気付く。




でも、遅すぎた。




鏡の中から青白い手が伸び、私の肩をギリッと掴む。

引きずり込まれる。

それがわかっているのに、体は動かない。



鏡の女。

見覚えのある青白い手が、それを教えてくれた。




何故この人は、私を狙うんだろうか。
何故、先輩や先生が居るのに、手を伸ばしてきたんだろうか。


……諦めに似た何かを感じながら、そんなことを思っていた。







「諦めんなッ!!」




……っ……。


その言葉で、ハッとする。


私、なんでこんなことを……。
なんで、諦めてるの……。

なんで、死ななくちゃいけないのっ……!!







「雨宮さんっ……!!」




生きたい。と望んだ時に見えたのは、必死に手を伸ばす雨宮さんの姿だった。