「視えるんです」



パチッと電気のスイッチを押すと、室内が煌々と照らし出される。

外は暗くて中は明るい。
だから、窓ガラスは鏡のように反射し、私たちの姿を映し出す。


……なんだか、不気味だ。

もし一人で居たら、怖い想像ばかりしてしまうんだろうなぁ……。

今は翔先輩や先生、そして雨宮さんが居るから全然怖くはないけどね。
……いや、雨宮さんの存在は、ちょっと怖いか……。

そういえば雨宮さん、先生が教室に来てから全然喋ってないなぁ。

先輩が言う『物静かな奴』そのままで、私たちを傍観してる。

先輩も先生も気にすることなく喋っていたから、私もそうだったけど……何か声をかけた方がよかったかな? なんて今更思ってしまった。

でも今頃声をかけるのもなぁ……。
あ、ていうか、私って雨宮さんに嫌われてるっぽいから、話しかけたら嫌がられたかも……。

うーん……雨宮さんの煩わしそうな目、怖いんだよなぁ……。




「おーい南沢ぁ、早くしろ」

「あ、はーい」




ヤバいヤバい、早くしなくちゃ先生の怖い視線が飛んでくる。

えーっと、鞄、鞄……。