「視えるんです」



………

……




その後、先輩の手の治療をするため保健室へと移動した。

保健の先生は居なかったから、私が消毒して絆創膏を貼る……となったけど。

半沢先生が後ろから『下手くそだなー』とか『それでも女か?』とか、とにかくうるさかった。


そんなに言うなら先生がやればいいのに、『俺は不器用だからな』と逃げられた。

……不器用なくせに、私には文句言うんだ……と、複雑な気分になったけど、先生と口で勝負しても勝てないな。と、同時に思った。

だからそれ以上は言わず、治療を終えた。




そのまましばらく保健室で雑談していたけれど、戻ってきた保健の先生に『そろそろ帰りなさい』と促され、私たちは帰ることにした。

外を見れば太陽はとっくに沈み、真っ暗で。

教室に鞄を置きっぱなしにしないで、持ってくればよかったぁ……と思っても、後の祭り。


廊下の電気は既に消され、ところどころにある非常灯だけがついているだけの廊下を、みんなで進む。




「先生の話が長いから、こんなことになっちゃったんですよー?」

「初めから鞄持って行動すりゃよかったじゃん」

「こんなに遅くなるなんて思ってませんでしたから」




そんなことを言い合いつつ、私のクラスへと到着した。

当然、教室の中も真っ暗だ。