「“なんで”って顔してる。」 口を開けたままぽかんとしているとそう言って笑われた。 「なんっ――」 『新入生の皆さんが入場します。拍手で迎えましょう。』 先生のアナウンスが聴こえ、あたしの言葉は遮られた。 「また後でな。」 そう言って歩き始めた君の後を小走りでついていった。