4月12日


春の桜が少し散り緑が顔を覗かす頃。

あたしたちは一歩、大人に近付いた。


中学の入学式。

あたしは周りとは違う小学校から上がり知り合いなんていなかった。

不安と緊張に呑み込まれながら体育館の外に並んでいた。


名前順に並ばされ、あたしの前にいたのが、君だった。