そんな時だった



私はすっかり橘先輩をイジメていた女達を忘れていた


いつも通りに家路についていた時、突然声をかけられた


「田崎、麻衣ちゃんだよね??」


軽そうな男が二人


ちょうど五十嵐先輩の事を考えてたから気づかなかった


「ちょっと困ってる人がいるんだけど助けてくんない?なんか、英語話してて…俺達話せないからさ」


彼等が気味悪い笑みを浮かべてたのに


騙されてるとも気づかないでついていった


「こっちこっち」


どんどん狭い道に入ってく

怪しいと思った


「あの…ごめんなさい、私用事思い出して」


男は顔を見合わせて気味悪く笑った


「あーあ、騙されちゃった、困ってる人なんかいないよー」


そう言いながら、挟み打ちされる


ヤバい



「帰ります」


男の脇を通ろうとする


「だめだよー?俺達と麻衣ちゃんは今から楽しい事すんだから」

そう言って男は私の腰と手を強く掴む


気持ち悪い


「いえ、結構です、離して」

男の手を振り払おうとしたがびくともしない


「離して下さいっ」


「こっちは頼まれてやってんのー、あんたみたいなのとヤってやんだから有り難く思え」


男は私のみぞおちを殴った



---秀、君助けて