ねぇ…律……。
事故で死んだ父と壊れていった母。
父の多額の保険金も元住んでいた家も全て母親の作った借金に消えていった。
最終的に手元に残ったのはこの身体だけ。
お父さんが死んだときから私を取り巻く環境がひっくり返って絶望した。
この世で一人だけ取り残されたような気がしてなんでお父さんは私も連れて行ってはくれなかったのとどうしようもうない感情に支配され、この世の全てが敵に見えた。
世界から一人だけ隔離されたようなそんな感覚。
だけど、あなたはずっと心配そうな目で見てたけど変わらず優しくて気にかけてくれた。
そんな律の存在に救われたんだ。
だからこそ失いたくない。嫌われたくない。
こんな汚い私を知られたくない。
私は無意識に見えない壁を作っていた。
そして、あなたに心配かけたくないとか、都合のいい理由をつけてあなたを遠ざけていたんだ。
そんな私にあなたは気づいてることは私は知っている。
なにも言わない私に気づかないふりをしていることも知っている。
だから、私もそんなあなたに甘えて何もないかのように振る舞うの。

