「逃げようなんて考えなや。嬢ちゃんにも大事な人の一人や二人おるやろ。例えばえーっと……確か名前は…………誰やっけ?えーと……。」
「嘉山 律です。」
今まで黙っていた、もう一人の強面お兄さんが助け船を出した。
そして、私はこれでもかというくらい目を見開いた。
「そう。嬢ちゃんが逃げたら、苦しむんはその友達やで。」
「やめて!!律には手を出さないで!!
おかしいでしょ!?律は全然関係ないじゃない!?」
私は、声を荒げた。
「それは、嬢ちゃん次第や。」
私は拳を強く握り、顔を歪ませた。
「この外道が‥‥。」

