「……はぁ……はぁ……はぁ……。」
長い距離を走り続け、息が上がる。
フラフラになりながら、取り壊し予定の雑居ビルに身を隠す。
中は時間のせいか人もいないし、明かりもない。外からの都会の明かりで微かに辺りが見える程度だった。
外からは、「探せ。まだ近くにいるはずだ。」と、男たちの声とパタパタと走る音が聞こえてくる。
(しつこい……。)
私は建物の中で息を潜め、人の気配がなくなるのを待った。
そして、辺りが静かになり男たちがここに私がいないと思ったのか別の場所へと立ち去ったの2階の窓から確認したその瞬間、体から一気に力が抜け、その場に座り込んだ。

