「嫌だと言ったら?」
意識だけで写真データが入っているバックの存在を確かめる。
「俺は女だからって容赦はしねぇよ?」
鋭い眼光が私を射抜く。それだけで私の身体の芯から震え上がり、これ以上は危険だと頭の中で警鐘が鳴り響く。
さすがは帝王と呼ばれるだけのことはある。眼力だけで人一人殺せそうだ。
「覚悟はできてんだろうな。」
頭の中の警鐘はどんどん大きくなっていくけれど、足が震えて思うように動かせるか自信がない。
だけど、どんなに怖くてもこれは絶対に渡せない。
家に保管してあったデータは全部なくなった。となると、あとは今私が持っているこのデータだけが私の今後の生活が懸かっている。
せめて、今日手にいれたこの情報だけでも守らないと。
どうにかこの状況を切り抜けられないか必死に思考を巡らせ、相手の隙を探る。

