それに絶対悪いなんて微塵も思っていない。本当に悪いと思うならそれ相応の表情を見せたらどうなの。
その顔は当然だろとでも思っているような表情だ。
さっきから眉一つ動かさず、淡々と必要最低限だけを話しているだけ。
「人の部屋に勝手に入って、勝手に物色して、挙げ句の果てに、処分しましたですって?
プライバシーも人権もあったもんじゃないわ。」
「それを情報屋のあなたが言いますか。」
「……っ!!」
ごもっともだ。
痛いところを突かれ何も言えず、ただ掌に爪が食い込むほど強く握りしめる。
すると、黙っていた帝王懐から煙草を取り出して咥える。一緒に取り出したジッポライターをカンと響かせて火をつけた。廃れた街頭一つしかないこの薄暗い場所が煙草に灯された火をより輝かせる。そして、肺いっぱいに煙を吸い込んで大きくそれを吐き出していく。その無駄のない一連の動作が大人の余裕を感じさせられ、余計に腹が立った。

