エンドロール




「こいつか?」


ひとしきりこちらを観察してから背後にいる眼鏡をかけた人物を横目に見る。


その視線に眉根を寄せ人差し指で自身の眼鏡をクイッと上げた。

「はい。狙った獲物は逃すことを許さず、その能力ははかりしれない。実際に幾つかの会社を倒産に追い込まれてます。

裏社会ではそれなりに名の通った情報屋です。」


風貌からして秘書か付き人か…。

よくわからないが問いかけられる言葉に答える。


「こんな小娘一人に引っ掻き回されているなんて世も末だな。」


水嶋 匡は無表情のままこちらを見据えて言う。

特別関心があるようには見えず、むしろ私がこの場で己の首をかき切ったとしても眉一つ動かさないほどどうでもよさそうである。


だけど迂闊だった。


まさか、この私が嗅ぎ付けられるなんて……。



流石は帝王と呼ばれることだけはある。