今でもふと思う。
もしあの時家で食事なんかせずに外食にしていたら、今とは違う未来があったのかなって……。
考え出したらきりがない。
だけど、後悔してももう遅い。
「………ダメダメ!ナーバスになっちゃ。
お父さん。私頑張るね。だから、天国で見守っててね。
……よし。やるか。」
今は感傷に浸っている場合じゃない。
私には、もっとやることがある。
一度気合いを入れ、手帳を取り出した。
「えーっと……。これはもう手に入っているし。追っても仕方ないから……。19時に○×ビルね。」
カフェのアルバイトはなくなった。
次の仕事先探して次の給料が入るのを待っている余裕もない。
ほんとは二度とやりたくないなかったけれど、私は生きていくためにまた戦うことにした。
今日の予定と目的を確認し黒のパーカーに黒のスキニーパンツに着替え、深くパーカーの帽子を被る。
そして、鞄にたくさんのメモが書かれている手帳とカメラなどを入れ、肩から斜めに掛けた。
これで、情報屋“黒猫”の完成だ。

